虫歯治療
身近にひそむ虫歯の原因とは
虫歯の原因はプラーク(歯垢)という細菌の塊から引き起こされます。細菌の塊が口の中にある食べカスなどの糖を利用して酸を生み出し、その酸によって歯が溶かされる病気のことを虫歯(う蝕)と呼びます。
現代社会の食生活では、ご飯やパン、ジュースやお菓子など身近な多くの食品に糖が含まれており、日本人の90%以上が虫歯にかかったことがあるとも言われています。私たちは常に虫歯リスクと隣り合わせの生活をしていると言えるのです。
虫歯は我慢せずに早めに
ご相談ください
虫歯はごく初期のうちに適切な予防ケアを行えば、治療をする必要がなくて済む場合もあります。症状が進行していて削って治さなければならない場合でも、治療が早ければ早いほど削る範囲を少なくでき、抜歯のリスクを低減することができます。
当院では一人ひとりの患者さんの不安な気持ちに寄り添い、痛みにも十分に配慮をした虫歯治療を行なっております。どうぞお口のことで気になることがありましたら、遠慮なく当院へご相談ください。
当院の虫歯治療の
特徴について
痛みの少ない虫歯治療のために
「治療の痛みが怖い」「麻酔の注射が苦手」など、多くの患者さんが歯科治療に不安を抱えていらっしゃいます。当院では、そもそもの麻酔自体が痛くないように配慮し、優しい治療を行うために様々な設備を整えていますのでご安心ください。
- 表面麻酔の使用 麻酔の注射をいきなりするのではなく、事前に塗るタイプの表面麻酔を施します(表面麻酔をする時に痛みはありません)。この表面麻酔を十分に効かせてから本麻酔をすることで、針が入る痛みを軽減することができます。
- 極細の針を使用 当院では注射針にもこだわり、歯科業界でも非常に細いとされる超極細の針を採用しています。麻酔で用いる針は細ければ細いほど挿入時の痛みを軽減することができます。
- 電動麻酔器を使用 本麻酔時には電動麻酔器を用いることで、患者さんの状況や注射部位にあわせて最も痛みの少ない一定の速度で注入できます。麻酔注入時の痛みを軽減する効果があります。
なるべく削らない虫歯治療(MI治療)
ご自身の大切な歯をできる限り長く持たせるためには、虫歯に侵されていない健康な歯の部分を極力削らない「MI治療(低侵襲な治療)」が非常に重要です。歯は一度削った部分が元の状態に戻ることはなく、歯は削るほど脆くなり、再び虫歯になるリスクが高まるためです。
当院では必要に応じてマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いて、可能なかぎり虫歯の感染源のみを削ることを徹底し、健康な歯をなるべく残すことで患者さんの歯の寿命を最大限に延ばせるよう努力しています。
虫歯の進行と治療方法
- C0:ごく初期の虫歯 虫歯菌により歯の表面のエナメル質が溶けはじめた状態です。白く濁って見えますが、まだ痛みなどの自覚症状はほとんどありません。歯面の汚れをキレイに落とし、正しいセルフケアの指導などを行います。また、フッ素塗布で再石灰化を促すことで進行抑制が期待できます。
- C1:エナメル質内の虫歯 歯の表面のエナメル質がさらに溶かされた状態です。やや黒ずんで見えますが、まだ痛みがないことから、つい放っておきがちです。虫歯の部分だけを除去し、合成樹脂(レジン)を充填します。
- C2:象牙質に達した虫歯 虫歯がエナメル質の内側の象牙質に達した状態です。象牙質はエナメル質より軟らかい組織であるため、虫歯の進行はより早くなります。C1と同様に虫歯の部分のみを削り、合成樹脂(レジン)を充填します。虫歯の範囲が大きい場合は削ったあとに歯型を取り、金属やセラミックの詰め物(インレー)を作製して欠損部の修復を行います。
- C3:歯髄(神経)に達した虫歯 虫歯が象牙質の内側の歯髄にまで達した状態です。この段階では歯髄に細菌が進入することでズキズキと激痛を伴う場合があります。歯髄の炎症が重度な場合には、歯髄組織を除去してから根管内を消毒し、シーリング材を充填します(根管治療)。クラウンなど被せ物を施して機能の修復を図ります。
- C4:歯質が失われた虫歯 歯冠が溶けて根の部分のみが残っている状態です。症状に応じて、C3と同様の治療を行って被せ物を施すか、またやむを得ない場合は歯根部を抜歯し、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどのいずれかの方法で補うこととなります。
虫歯リスクと唾液の
関係性について
虫歯リスクと唾液の関係性
お口の中で分泌される唾液には、実は様々な機能があることをご存知でしょうか。唾液は細菌に抵抗するだけでなく、口の中を中和する働きや、歯の溶け出したミネラル成分を修復する(再石灰化)など、歯の健康を維持するために非常に重要な機能もあります。
しかし、口呼吸やドライマウスなど、何らかの原因で唾液の分泌が不足してしまうと、そうした機能がうまく働かず、虫歯リスクを高めてしまうことが分かっています。口の中が乾燥しがちな方は、虫歯リスクを抑えるためにも、日頃から唾液の分泌を促すように注意した方が良いでしょう。